伏して
ふして
副詞
標準
bowing down
文例 · 用例
竹藪のあの入口のところで、けさのやうに雪の上に俯伏していらしたら、私たちは、いつでもここへご案内いたしますわ。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
お爺さんは、竹藪の入口に俯伏して寢てゐた。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
竹藪の入口で俯伏して居ればいいのでせう?
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
雪の上に俯伏して居れば雀のお宿に行けるなんて、あははは、馬鹿な事だが、でも、どれ、それではひとつお言葉に從つて、ちよつと行つてまゐりませうか。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
今はた此処に打伏して 獣の如くは、暗き思ひす。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
半町ばかりぶらぶら歩いて振り返ってもまだ出て来ぬから、また引っ返してもと来たとおり台所の横から縁側へまわってのぞいて見ると、妻が年がいもなく泣き伏しているのを美代がなだめている。
— 寺田寅彦 『どんぐり』 青空文庫
病の根は電磁気や光よりもっと根本的な時と空間の概念の中に潜伏している事に眼をつけた。
— 寺田寅彦 『アインシュタイン』 青空文庫
投げ出してるわが子の足に自分の手を添えその足をわが顔へひしと押し当てて横顔に伏している妻は、埋葬の話を聞いてるか聞いていないか、ただ悲しげに力なげに、身をわが子の床に横たえている。
— 伊藤左千夫 『奈々子』 青空文庫