剥脱
はくだつ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞動詞-自動詞
標準
coming off
文例 · 用例
このままの形で降ったものか、それとも大きな岩塊の表層が剥脱したものか、どうか、これだけでは判断しにくいが、おそらく後者であろう。
— 寺田寅彦 『小浅間』 青空文庫
前面の峯を望むに枯木あり、皮既に剥脱して幾星霜、幹も枝も徒らに朽ち終るを待つが如きもの、概ね緑樹と相半ばす。
— 長塚節 『草津行』 青空文庫
「そしてまた、その僧職は、剥脱されているだろう」「一度牧師になった者は、いつまでも牧師ですよ」「そんな馬鹿なことはない。
— コナン・ドイル 『自転車嬢の危難』 青空文庫
もっとも、顔面、掌その他に、極めて軽微な表皮剥脱|乃至皮下出血がありますが、死因とは無関係です」 喬介は警察医と向い合って一層近く屍体に寄添うと、懐中電燈の光を差付ける様にして、後頭部の致命傷を覗き込んだ。
— 大阪圭吉 『気狂い機関車』 青空文庫
村民の経済事情が悪化し剥脱されてゆく過程、市会議員の利権あさり、官僚的冷血、自然発生的に高まりやがて無気力な怨嗟にかわってゆく村民の心持の推移などを、作者は恐らく実地にあたって調査した上で書いているのであろう。
— 宮本百合子 『文芸時評』 青空文庫
シェリダン博士と警官の一行は、一応屍体を最寄りの葬儀屋へ運んだ上で、より詳細に死因と身許の調査をしてみたが、肌着、下穿き等からは凡べて洗濯屋のマアクが切り取ってあるし、その他、特徴として身許の手掛りになるような物は一切剥脱してあるのである。
— 牧逸馬 『土から手が』 青空文庫
すぐ眼の前に隣家の小さな土蔵が見え、屋根近くその白壁の一ところが剥脱していて粗い赭土を露出させた寂しい眺めが、――そういう些細な部分だけが、昔ながらの面影を湛えているようであった。
— 原民喜 『壊滅の序曲』 青空文庫
すぐ眼の前に隣家の小さな土蔵が見え、屋根近くその白壁の一ところが剥脱してゐて粗い赭土を露出させた寂しい眺めが、――さういふ些細な部分だけが、昔ながらの面影を湛へてゐるやうであつた。
— 原民喜 『壊滅の序曲』 青空文庫
作例 · 標準
壁に塗られたペンキが経年劣化で剥脱している。
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ひどい日焼けのせいで、皮膚が痛々しく剥脱し始めた。
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古い看板の文字が、風雨にさらされて剥脱しかけている。
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