禁呪
きんじゅ
名詞
標準
charm
文例 · 用例
」 此處がその、甚く仲の町式で面白いのは、女房が、「何かのお禁呪になるんだらう。
— 泉鏡太郎 『廓そだち』 青空文庫
例えば医学と禁呪の明かな分離は精神病者を救った。
— 一九二九年(昭和四年) 『日記』 青空文庫
「靜かにしろ、そいつは皆んな借金取除けの禁呪なんだ、――今日を何時だと思ふ」 捕物の名人錢形の平次は、六疊縁側近く寢轉がつたまゝ、斯んな馬鹿なことを言ふのです。
— 娘と二千兩 『錢形平次捕物控』 青空文庫
舞臺で着る赤い振袖の襟を、左前に合せるのは變だらう」「あつしもさう思ひましたよ」「赤い振袖を左前に着て舌を噛み切るのは、何の禁呪なんだ」「それが分らないんで」「お玉に當つて見たか」 平次は質問の方向を變へました。
— お銀お玉 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「假名で十九文字、斯う書いてある、『よさくさにやれみりゐけひぬげやいほてぬ』――解つたか、八」「――あびらうんけんそわか――見たいなもので」「馬鹿だなア」「でなきや、火傷の禁呪」「こいつは隱し言葉だよ」「へエ?
— 櫛の文字 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「何んだ、八」「變なものがありますよ、――お勝手口に立てかけてあつたんですが、古箒に衣紋竹を結へて、單衣を着せたのは、何んの禁呪でせう」 八五郎が持つて來たのは、案山子に似た變梃なもので、平次にも何にに使つたものか見當が付きません。
— 百足屋殺し 『錢形平次捕物控』 青空文庫
「俺達が長尻なんで、下女が立てた禁呪ぢやないか」「それにしちや、箒に着物を着せたのは變ぢやありませんか」「この箒や單衣に見覺えは?
— 百足屋殺し 『錢形平次捕物控』 青空文庫
こいつも火伏せの禁呪でどうかなりやしませんか」 ガラツ八は自分の洒落に堪能して頤の下から出した手で、しきりに顏中を撫で廻して居ります。
— 火遁の術 『錢形平次捕物控』 青空文庫