養分
ようぶん
名詞頻度ランク #28758 · 青空 99 例
標準
nutrient
文例 · 用例
」(腹の具合が良かろう筈がねえじゃないか、医者にもかけねえ、薬も飲まさせねえ、軟かい滋養分も食べさせない、その代りに子供の守をさせてる!
— 葉山嘉樹 『生爪を剥ぐ』 青空文庫
外の栄養分は知らないが、悪いことはないに決つてゐる。
— 葉山嘉樹 『氷雨』 青空文庫
機に触れて交換する双方の意志は、直に互いの胸中にある例の卵に至大な養分を給与する。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
彼女等のすつかり空虚になつた顏に漂つてゐる、濃厚な、ほとんど榮養分に富んでゐるやうな微笑は、彼女等が屡、自分等のうちにはその二つのものが共に成長しつつあるのだと考へてゐるがためではないであらうか?
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から』 青空文庫
米の中から栄養分を摂取して残余の不用なものを「米とは異なる糞」にして排泄するのならば意味は分かるが、この虫の場合は全く諒解に苦しむというより外はない。
— 寺田寅彦 『鉛をかじる虫』 青空文庫
これで見ると、現在生えている樹木の根が、養分の多いこの黒土層を追うて拡がっているのだということが分かる。
— 寺田寅彦 『浅間山麓より』 青空文庫
もともと、このオリジナリテというものは、胃袋の問題でしてね、他人の養分を食べて、それを消化できるかできないか、原形のままウンコになって出て来たんじゃ、ちょっとまずい。
— 太宰治 『渡り鳥』 青空文庫
ところが先生僕と比較すると初から利口であったねエ、二月ばかりも辛棒していたろうか、或日こんな馬鹿気たことは断然|止うという動議を提出した、その議論は何も自からこんな思をして隠者になる必要はない自然と戦うよりか寧ろ世間と格闘しようじゃアないか、馬鈴薯よりか牛肉の方が滋養分が多いというんだ。
— 国木田独歩 『牛肉と馬鈴薯』 青空文庫