窮民
きゅうみん
名詞
標準
poor people
文例 · 用例
それは領内の窮民または鰥寡孤独の者で、その身がなにかの痼疾あるひは異病にかゝつて、容易に平癒の見込みの立たないものは、一々申出ろといふのであつた。
— 岡本綺堂 『梟娘の話』 青空文庫
増大する窮民はその一揆の口実に徳政を称え、亦奢侈の結果負債に窮した幕吏も、此の点に於て相応じたのである。
— 菊池寛 『応仁の乱』 青空文庫
徳政は、元来仁政に基づく社会政策であつたが、足利幕府では、その意味が変つて、重税を課せられた窮民が、貝を吹き鐘を敲いて徳政令の発布を幕府に迫り、一切の貸借関係を一瞬にして、無効にさせるのである。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
さうして、窮民が一揆を起すと、鎮圧に赴いた将士の部下が、一しよに掠奪を始めるといふ有様である。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
その頃、京東は大饑饉で、四方へ流浪して行く窮民が毎日つづいてその門前を通った。
— 夷堅志 『中国怪奇小説集』 青空文庫
先にふれた三つの物語の時代より、この「高瀬舟」はずっと後代の物語であり、一方は武士社会のことであり、これは姓も持たない白河楽翁時代の江戸の一窮民の運命である。
— 宮本百合子 『鴎外・芥川・菊池の歴史小説』 青空文庫
)であるが、上海では毎日窮民が何百人も凍死餓死するさうだから、それを考へると、こんなことは何でもない。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
彼女の傑出した論説の中には一九〇九年の窮民救助法調査会に先鞭をつけているものもあった。
— 宮本百合子 『フロレンス・ナイチンゲールの生涯』 青空文庫
作例 · 標準
貧困地域では、多くの「窮民」が日々の食料にも事欠く生活を送っています。教育の機会も限られ、貧困の連鎖から抜け出すことが困難な状況です。「なんとかして、彼らを救う方法はないものだろうか」と、支援活動家は心を痛めていました。
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歴史書を紐解くと、飢饉や戦乱によって「窮民」が増加した時代の記録が散見されます。当時の権力者たちは、彼らの生活をどのように支えようとしていたのか、あるいは見捨てていたのか、様々な記述があります。「ああ、昔も今も、貧しさとの戦いは続いているんだな」と、しみじみと感じました。
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社会福祉の専門家は、「窮民」への支援策として、住居の確保、職業訓練、そして精神的なケアの包括的な提供を訴えています。単に金銭的な援助だけでは、根本的な解決にはならないというのです。「彼らの尊厳を守ることから始めないとね」と、力強く語っていました。
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