雪隠
せっちん異読 せんち・せついん
名詞
標準
toilet
文例 · 用例
十四日 雪隠でプラス、マイナスと云う事を考える。
— 寺田寅彦 『窮理日記』 青空文庫
雪隠で詰腹を切る体だね、誠にはやなんとも謂われねえ臭気だぞ、豪傑に支えたと見えてここらじとじとする。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
本来を云えば弥陀なり弥勒なり釈迦なりを頼んで、何かムニャムニャを唱えて、そして自分一人極楽世界へ転居して涼しい顔をしようと云うのは、随分虫のいいことで、世の諺に謂う「雪隠で饅頭を食う」料簡、汚い、けちなことである。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
東 せに腹はかへられぬ西 雪隠で饅頭 東のは、親は疎に代ふる能はざるを云ひ、西のは自利の念の甚しきや陋醜唾棄すべきの事を敢てするに至るを嘲れるなり。
— 幸田露伴 『東西伊呂波短歌評釈』 青空文庫
夜になると重兵衛は雪隠の中へ入って、その小窓から蹄の方をすかしながら妖怪が来てそれにかかるのを待っていた。
— 田中貢太郎 『魔王物語』 青空文庫
と雪隠の戸にめりめりと音がして、大きな棒のような手が来て重兵衛の首筋を引掴むとともに、外の方へ投りだしてしまった。
— 田中貢太郎 『魔王物語』 青空文庫
お種はその果樹園の中を通って往き、裏の馬小屋と雪隠の境にたてた五右衛門風呂の口で、前に来ている三人ばかりの人の順じゅんに入るのを待っていた。
— 田中貢太郎 『蟹の怪』 青空文庫
それは昼間寝かしてあった清導寺の嬰児が寺の傍の野雪隠の中に落ちて死んでいたと云う事件であった。
— 田中貢太郎 『鷲』 青空文庫
作例 · 標準
古い民家には、今も「雪隠」と呼ばれる便所が残っていることがある。
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「雪隠」は、直接的な表現を避けるための婉曲的な言い方だ。
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昔は、雪隠は家の外に設けられることが多かった。
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