拓本
たくほん
名詞
標準
rubbing
文例 · 用例
この市隠荘はお絹等姉妹の父で漢学者の荒木蛍雪が、中橋の表通りに画帖や拓本を売る蛍雪館の店を開いていた時分に、店の家が狭いところから、斜向うのこの露路内に売家が出たのを幸、買取って手入れをし寝泊りしたものである。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
彼は少青年の頃まで、拓本の職工をしていたことがあるが、その拓本中に往々出て来る死生一如とか、人生一|泡滓とかいう文字をこの感じに於て解していた。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
最後に厄介になったのは父の碁敵であった拓本職人の老人の家だった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
その黒へもって行って寒白い空閑を抜いて浮出す拓本の字劃というものは少年の鼈四郎にとってまたあまりに寂しいものであった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
はじめ拓本職人の老人が出入りの骨董商に展観の会があるのを老人に代って手伝いに出たのがきっかけとなり、あちらこちらより頼まれるようになった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
それが拓本老職人の古風な着物や袴を仕立て直した衣服を身につけて座を斡旋するさまも趣味人の間には好もしかった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
貧寒な拓本職人の家で、女餓鬼の官女のような母を相手にみじめな暮しをするより、若い女のいる派手で賑かな会席を渡り歩るいてる方がその日その日を面白く糊塗できて気持よかった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
拓本職人は石刷りを法帖に仕立てる表具師のようなこともやれば、石刷りを版木に模刻して印刷をする彫版師のような仕事もした。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
作例 · 標準
旅先で見つけた古い石碑の拓本を採り、墨の香りに包まれながら歴史を辿る。
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博物館の展示室には、有名な書家の文字を鮮明に写し取った拓本が並んでいる。
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拓本を採る作業は、石の表面を傷つけないよう細心の注意が必要な職人芸だ。
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ウィキペディア
拓本(たくほん)は、伝統的な器物の転写の方法の一つ。
出典: 拓本 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0