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往年

おうねん
名詞名詞-の形容詞頻度ランク #21830 · 青空 299
1
標準
years gone by
文例 · 用例
マルシャル橋や王宮橋から毎日のように眺め見下ろしたスプレーの濁り水に浮ぶ波紋を後年映画「ベルリン」の一場面で見せられたときには、往年の記憶が実になまなましく甦って来るのを感じたのであった。
寺田寅彦 ベルリン大学(1909-1910) 青空文庫
八年間、その間には、往年の呑気な帝国大学生の身の上にも、困苦窮乏の月日ばかりが続きました。
太宰治 老ハイデルベルヒ 青空文庫
この辺悉く裸山にして、往年白根噴火の名残として焼石の背を表わしているのと枯木の幹が白くなって立っている。
井沢衣水 本州横断 痛快徒歩旅行 青空文庫
かつて先斗町にからこという舞妓がいて、評判になったが、鈴子には往年のからこにはなかった清楚なういういしさがあった。
織田作之助 それでも私は行く 青空文庫
が、往年の名妓も、茶屋のおかみに収まってしまえば、ことに、きょうこの頃の新円生活では、いけすかない野暮な小郷を、大事な客だと思わねばならぬくらい意地も張りもなくしてしまっていた。
織田作之助 それでも私は行く 青空文庫
世人はこれを、雀大臣と呼んで、この出世も、かれの往年の雀に対する愛情の結実であるといふ工合ひに取沙汰したが、しかし、お爺さんは、そのやうなお世辞を聞く度毎に、幽かに苦笑して、「いや、女房のおかげです。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
往年の智慧者も、僕の乱心などを信じるようじゃ、おしまいだ。
太宰治 新ハムレット 青空文庫
けれども、いまは、人口も四千五百くらゐ、木造、深浦よりも少いやうな具合で、往年の隆々たる勢力を失ひかけてゐるやうだ。
太宰治 津軽 青空文庫
作例 · 標準
例句