万状
ばんじょう
名詞
標準
diversification
文例 · 用例
螺の腹にえび蔓の背の形をした老翁と、筒形の瓜わらべとは、猫が毬を弄ぶように、また、老牛が狼に食まれるように、転びつ、倒れつ千態万状を尽して、戯れ狂った。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
まして人間の指で書くような出鱈目の曲線は何千万状あるか知れるものではない。
— 幸田露伴 『ねじくり博士』 青空文庫
その多種な性情が多様な境遇に会うのであるから、人の一時の思想や言説や行為もまた実に千態万状であって、本人といえども予想し見通すことの出来ないものが有るのは、聖賢ではない身の避けがたいところである。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
精神は一ツとして捉えるべきでなく、精神は千応万酬して、千態万状の形式を成す。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
鏡花は評判が好かつたけれど、それは一部の読者に喜ばれたので、あの偏つた文才が人間の千態万状を描写するに不適当であるといふことは、どんな批評家でもよく知つてゐた。
— 田山録弥 『明治文学の概観』 青空文庫
その次に来る問題は、我々の前に横つてゐる千態万状の世相風俗乃至生活、さういふものを如何やうにして観察し、且つ研究すべきかと言ふことである。
— 田山録弥 『小説新論』 青空文庫
人様々の顔の相好、おもいおもいの結髪風姿、聞覩に聚まる衣香襟影は紛然雑然として千態|万状、ナッカなか以て一々枚挙するに遑あらずで、それにこの辺は道幅が狭隘ので尚お一段と雑沓する。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
これを他の言葉で云いますと、ある人が根本的にあるものを握っていて、千態万状の所作にことごとくこのあるものを応用する。
— 夏目漱石 『創作家の態度』 青空文庫
作例 · 標準
万状の景色が広がる大自然の中で、彼は静かに瞑想した。
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その作家は、万状の人生経験を作品に投影している。
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万状の出来事を経て、彼は一回り大きく成長した。
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