蕃椒
ばんしょう
名詞
標準
capsicum (Capsicum annuum, esp. the cultivated chili peppers)
文例 · 用例
――宛如、秋の掛稻に、干菜、大根を掛けつらね、眞赤な蕃椒の束を交へた、飄逸にして錆のある友禪を一面ずらりと張立てたやうでもあるし、しきりに一小間々々に、徳利にお猪口、お魚に扇、手桶と云ふのまで結びつけた、小兒衆がお馴染の、當ものの臺紙で山を包んだ體もある。
— 泉鏡太郎 『飯坂ゆき』 青空文庫
ふと、軒に乾した煙草の葉と、蕃椒の間に、山駕籠の煤けたのが一挺|掛った藁家を見て、朽縁へ道を向うへ切って、樗の花が咲重りつつ、屋根ぐるみ引傾いた、日陰の小屋へ潜るように入った、が、今度は経肩衣を引脱いで、小脇に絞って取って返した。
— 泉鏡花 『栃の実』 青空文庫
」と片手に猪口を取りながら、黒天鵝絨の蒲団の上に、萩、菖蒲、桜、牡丹の合戦を、どろんとした目で見据えていた、大島揃、大胡坐の熊沢が、ぎょろりと平四郎を見向いて言うと、笑いの虫は蕃椒を食ったように、赤くなるまで赫と競勢って、「うはははは、うふふ、うふふ。
— 泉鏡花 『売色鴨南蛮』 青空文庫
いくら好きだって、蕃椒では飲めないよ。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
市場を出た処の、乾物屋と思う軒に、真紅な蕃椒が夥多しい。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
――ああ西日が当ると思ったら、向うの蕃椒か。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
「あり候」に挨拶の心得で、「おかみさん、この柿は……」 天井裏の蕃椒は真赤だが、薄暗い納戸から、いぼ尻まきの顔を出して、「その柿かね。
— 泉鏡花 『小春の狐』 青空文庫
先輩芸者の春次を初め、少し蟇口のふくれている芸者は、お膳のうえが寂しいと見ると、子供を近くの煮物屋へ走らせ、酒で爛れた胃袋にふさわしい、塩昆布や赤生薑のようなものを買わせ、朋輩芸者の前に出すのだが、きゃら蕗や葉蕃椒のようなものも、けんどんの隅に仕舞っておき、お茶漬のお菜にするのだった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
作例 · 標準
沖縄料理には、蕃椒を使った辛いものが多く見られる。
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蕃椒は、料理に風味と辛味を加えるのに欠かせないスパイスだ。
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彼は庭で様々な種類の蕃椒を栽培している。
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