奇書
きしょ
名詞
標準
unusual book
文例 · 用例
奇書を獲た喜が楮表に溢れてゐて、其意気の旺なること病褥中の人の如くでは無い。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
しかし猶奇書を獲て自ら慰めてゐる。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
詩中奇書といふは、エドガー・スノウの支那に関する新著のことなり。
— 河上肇 『閉戸閑詠』 青空文庫
如今把得奇書坐 如今奇書を把り得て坐せば、盡日魂飛萬里天 尽日魂は飛ぶ万里の天。
— 河上肇 『閉戸閑詠』 青空文庫
(二月三日) 誨淫の書 金瓶梅、肉蒲団は問はず、予が知れる支那小説中、誨淫の譏あるものを列挙すれば、杏花天、燈芯奇僧伝、痴婆子伝、牡丹奇縁、如意君伝、桃花庵、品花宝鑑、意外縁、殺子報、花影奇情伝、醒世第一奇書、歓喜奇観、春風得意奇縁、鴛鴦夢、野臾曝言、淌牌黒幕等なるべし。
— ―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文― 『骨董羹』 青空文庫
なお、心霊学でも、マイアーズの大著「|人格及びその後の存在」サヴェジの「|遠感術は可能なりや」ゲルリングの「催眠的暗示」シュタルケの奇書「霊魂生殖説」までも含む尨大な集成だった。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
ああ、弄び物――聴くところによりますと、奇書『腑分指示書』を著したカッツェンブルガーは(以下五〇六字削除)。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫
ああ、|弄び物――聴くところによりますと、奇書『腑分指示書』を著したカッツェンブルガーは(以下五〇六字削除)。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫
作例 · 標準
祖父の書庫から、装丁も内容も奇怪な、江戸時代の奇書が見つかった。
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あの作家の遺作は、あまりに難解で一部の好事家にしか理解されない奇書として知られている。
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「ヴォイニッチ手稿」は、解読不能な文字で埋め尽くされた世界最大の奇書の一つだ。
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彼は古本屋を巡っては、誰も見向きもしないような奇書を収集するのが趣味だ。
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