什宝
じゅうほう
名詞
標準
treasured article
文例 · 用例
しかるに、今むやみに合祀を励行し、その跡を大急ぎに滅尽し、古蹟、古文書、什宝、ややもすれば精査を経ずに散佚亡失するようでは、わが邦が古いというばかりで古い証拠なくなるなり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
「代々の将軍家より当田安家に対し下し賜わった名器什宝を、盗み出した盗人こそ、そこに居る腰元八重なのじゃ!
— 国枝史郎 『仇討姉妹笠』 青空文庫
「女猿廻しより得たと申して、今朝|其方隠語の紙片と独楽とを、わしの許まで持って参り、お館の中に女の内通者あって、女猿廻しと連絡をとり、隠語の紙を伝として、お館内の名器什宝を、盗み出すに相違ござりませぬ。
— 国枝史郎 『仇討姉妹笠』 青空文庫
三 田丸主水正は、必死につづけて、「御承知でもござろうが、日光|什宝のうち、まずその筆頭にあげられるのは、本坊輪王寺に納めある開山上人御作の、薬師仏御木像一体……」 と主水正は、まるで、そのあらたかな仏像に面と向かっているかのように、うやうやしく一礼した。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫
すなわち、それは武田家のご再興になくてかなわぬ什宝、御旗楯無の名器でござりますぞ」「や、ではこの中に、御旗楯無の宝物が?
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
もとより、もとめる時からこの秀吉には用のない品、いつかそこもとの手へ返してあげたいと念じていたのじゃ、どうぞ、あらためて貴手へお受け取り願いたい」 武田家無二の什宝――御旗楯無。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫
わしとは深い御縁があるので、生き遺物とも思し召し、思い出の地の山水を絵付して、特に丹精をこらして製られた香炉じゃが、寺に納めておけば、末代まで長く什宝として伝わるであろうから――) と、云い添えて、寄進してくれた物なのである。
— 第一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
会津の或る寺でも守鶴西堂の天目を什宝とし、稀有の長寿を説くこと常陸坊海尊同様であったが、その守鶴もやはり何かのついでに微々として笑って、すこぶる自己のじつは狸なることを、否定しなかったらしい形がある。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫
作例 · 標準
その旧家には、室町時代から代々受け継がれてきた刀剣や書画といった什宝が眠っている。
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当主は、蔵の中に大切に保管されている什宝を年に一度、虫干しのために取り出す。
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不審な男が家宝を盗もうと忍び込んだが、什宝を隠してあった秘密の扉は見つけられなかった。
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