汗かき
あせかき
名詞名詞-の形容詞形容動詞
標準
sweating easily
文例 · 用例
協会の諸兄によろしく(八月十五日) それから書き忘れましたが何か本を一冊(何か僕に「やッたらどうや」とお考えになるものがありましたら結構ですが……) これだけ書くのに便所へ油汗かきに行く事二回、これから第三回目に参ります。
— 附・戦線便り 『陣中日誌(遺稿)』 青空文庫
伊都子は汗かきだった。
— 織田作之助 『夜の構図』 青空文庫
それに博士は、ひどい汗かきなのに、今夜は、ハンカチを忘れて出て来たので、いっそう惨めなことになりました。
— 太宰治 『愛と美について』 青空文庫
螢のあえかな青い火は、汗かきの八重子のあらわな白い胸のふくらみの上に、すっと停って瞬いた。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
が、そのために登勢はかえって屈託がなくなったようで、生れつきの眇眼もいつかなおってみると、思いつめたように見えていた表情もしぜん消えてえくぼの深さが目だち、やがて十八の歳に伏見へ嫁いだ時の登勢は、鼻の上の白粉がいつもはげているのが可愛い、汗かきのピチピチ弾んだ娘だった。
— 織田作之助 『螢』 青空文庫
汗かきの登勢だったが、姑をはばかって、ついぞこれまでそんなことをしたことはなく、今は誰はばからぬ気軽さに水しぶきが白いからだに降りかかって、夢のようであった。
— 織田作之助 『螢』 青空文庫
一方で内側のしめったようなあとがあるから、着用者は相当の汗かきであり、滅多に運動しないと考えても問題なかろう。
— THE ADVENTURE OF THE BLUE CARBUNCLE 『蒼炎石』 青空文庫
また唐の貞元中大理評事韓生の駿馬が、毎日|櫪中で汗かき喘ぐ事遠方へ行きて疲れ極まるごとき故、圉卒が怪しんで廐舎に臥し窺うと、韓生が飼った黒犬が来って吼え躍り、俄に衣冠甚だ黒い大男に化け、その馬に乗って高い垣を躍り越えて去った。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫