青酸
せいさん
名詞
標準
hydrocyanic acid
文例 · 用例
『昨夜十二時半頃あやまって毒を、青酸か何かを飲んだらしいと今朝の新聞に出ていた。
— The Portrate of Dorian Gray 『絵姿』 青空文庫
青酸い滋味が漿液となり嚥下される刹那に、あなやと心をうつろにするうまさがお絹の胸をときめかした。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
十番館には、戦争犯罪容疑者として収容される前夜、青酸加里で自殺した遠衛公爵の三男坊が憂さばらしか、それとも元来享楽的なのか、時どき踊りに来るほか、数名の華族のいわゆる若様が顔を見せて、ある際物雑誌にその行状記を素ッ破抜かれた。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
茉莉はチュウインガムをしゃぶったり、仁丹をたべたりしないと、口がさびしいというダンサーでしたから、おかしいとは思わなかったけど、今から思うと……」 踊る前から、青酸加里のはいったカプセルを口の中に入れて置いて、噛みきったのか。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
亀井勝一郎について青酸加里はもう買へなくなつたあなたたちのロマン派に辛子を売る店がない十銭もつたら珈排店に入つてぬるいコーヒーでも飲んで仲間と論ずるさそれともプレンソーダをのんでかすかな沸騰を味ふかね、仲間割れをするのにはいまがいゝ潮どきだ、まごまごするとハマグリに笑はれるだらう。
— 詩集(11)文壇諷刺詩篇 『小熊秀雄全集-12』 青空文庫
毒物を盃に盛って、一と息に飲み下だし、盃がまだ卓子の上に、帰らぬ前に既に呼吸が止っているという彼の青酸|加里も、実に管々しい毒物には相違なかったけれども、それを実行した先輩も少くないので、独創を尊ぶ喜助の満足を得ることは出来なかった。
— 海野十三 『仲々死なぬ彼奴』 青空文庫
鬼頭さんは私の自白をきいて居られたと見えて忽ち青酸を以て自殺されました。
— 小酒井不木 『呪われの家』 青空文庫
その青酸はかねて義歯の中へ入れてあったものです。
— 小酒井不木 『呪われの家』 青空文庫
作例 · 標準
化学工場の廃液から高濃度の青酸化合物が検出され、周辺住民への避難勧告が出された。
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この昆虫は外敵に襲われると、体内から青酸ガスを放出して身を守る習性がある。
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「うわっ、この薬品は青酸を含んでいるから、取り扱いには細心の注意を払わないといけないよ」
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