審美眼
しんびがん
名詞
標準
aesthetic sense
文例 · 用例
葉子の女性の幼稚な英雄崇拝観念が、自分の肯んじ切れない対照に自分の尊敬する芸術家が、その審美眼を誤まって居る、というもどかしさで不愉快になったのだ。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
エラがつて、おれの俳諧は眞劍だなぞと云ひながら、好い句も作れぬばかりで無く、審美眼さへまだ碌に開いてゐないやうな人※とはまるで行き方が違つてゐて、勝手に遊んでゐたといふ風なので、句も行水は其日の湯くわん哉といふやうなのが多い。
— 幸田露伴 『淡島寒月氏』 青空文庫
其処では醜悪な現実はすべて、氏の奔放な空想の前に姿をひそめて、ただ、氏一箇の審美眼、もしくは正義観に照らされて、「美」あるいは「正」と思われるもののみが縦横に活躍する。
— 中島敦 『鏡花氏の文章』 青空文庫
女の容貌に就いては、僕のほうが君より数等きびしい審美眼を具有しているつもりだがね。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
――そら、そういう国柄だから、どうしたって材料の少ない大きな目に対する審美眼が発達しようがない。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
ラスキンの「近代畫家論」は、審美眼をもつて自然の形象を論じた劃時代的作物である。
— 吉江喬松 『山岳美觀』 青空文庫
二十八年の春|金州に行きし時は不折君を見しより一年の後なれば少しは美といふ事も分る心地せしにぞ新たに得たる審美眼を以て支那の建築器具などを見しは如何に愉快なりしぞ。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
私は不平の余り、彼の審美眼と彼の味覚とに疑問を懐こうかと思った……がそれは止めた。
— 豊島与志雄 『交遊断片』 青空文庫
作例 · 標準
彼は骨董品を見る確かな審美眼を持っており、多くの名品を見抜いてきた。
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ファッションデザイナーには、時代を先取りする審美眼が不可欠だ。
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彼の審美眼は独特で、誰もが評価しないものの中に美を見出す。
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