熟覧
じゅくらん
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
careful inspection
文例 · 用例
而してその兄に向って誓文を与えて曰く、今|甲寅の歳より壬戌の歳まで天下国家の事をいわず、蘇秦、張儀の術をなさず、退いては蠧魚と為り、進んでは天下を跋渉し、形勢を熟覧し、以て他年報国の基を為さんのみ。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
何分京と関東との形勢を熟覧して、どうもむつかしくば最前の論の如く吉田にてなすなり。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
平野老人はそれを恭しく受けて改めて法式通り熟覧しました。
— 伯耆の安綱の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
見慣れない小さなグロテスク、それも一つや二つならばとにかく、砂浜のかなりの面積の間に振りまかれたように、ほとんど無数に散乱しているものですから、白雲も、特に注意をひかれたようで、特に手にとって熟覧してみたけれども、その何物であるかは鑑定に苦しむ。
— みちりやの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
道庵はそれをいちいち熱心に眼を通して歩き、「五人組改帳」だとか、「奇特孝心者の控」だとか、松本新銭座の銭だとかいうものは、いちいち手に取って熟覧した上に、三村道益が集めた薬草の標本のところへ来ると、われを忘れて、「有難い」と合掌し、道益の自筆本「木曾薬譜」というのを見ると、伏し拝んでしまいました。
— 流転の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
すでに熟覧し終ると、伊太夫はそれをもとのように包み直して、自分の枕許に置き、やがて寝ついたが、暫くすると、すやすやと寝息が聞えてきました。
— 恐山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
呉々も真誠の有志数名を誘うて、海老瀬村大字間田の惨状御熟覧被下度候。
— 大鹿卓 『渡良瀬川』 青空文庫
作例 · 標準
重要書類につき、内容を熟覧した上で署名をお願いいたします。
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古文書を熟覧していると、当時の人々の暮らしが目に浮かぶようだ。
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展示された名画を熟覧し、筆致の繊細さに改めて驚かされた。
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