旧領
きゅうりょう
名詞
標準
old fief
文例 · 用例
右の原因は、南部氏が津軽家を以て祖先の敵であり旧領を押領せるものと見做す事、及び津軽家はもと南部の一族であり、被官の地位にあつたのに其主に背いたと称し、また一方、津軽家にては、わが遠祖は藤原氏であり、中世に於いても近衛家の血統の加はれるものである、と主張する事等から起つて居るらしい。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
小十郎が会津蘆名の旧領地の図牒の入って居る筐を開いて示した時には黙って開かせながら、米沢の伊達旧領の図牒の入っている筐を小十郎が開いて示そうとした時には、イヤそれには及び申さぬ、と挨拶したという。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
…… 三 西明寺――もとこの寺は、松平氏が旧領石州から奉搬の伝来で、土地の町村に檀家がない。
— 泉鏡花 『燈明之巻』 青空文庫
蒲は、先頃南子の讒に遭って亡命した公叔戍の旧領地で、従って、主人を逐うた現在の政府に対してことごとに反抗的な態度を執っている。
— 中島敦 『弟子』 青空文庫
森蘭丸が信長に近江にある亡父の旧領がほしいと哀願したところ、三年待てと云った。
— 菊池寛 『山崎合戦』 青空文庫
ところがその旧領は、現在光秀の所領なので、三年の裡には、自分の位置が危いことを知って、反逆の意を堅めたと云う説。
— 菊池寛 『山崎合戦』 青空文庫
尤も東海の旧領と交換だった。
— 菊池寛 『小田原陣』 青空文庫
また、四民同権の世態に変じたる以上は、農商も昔日の素町人・土百姓に非ずして、藩地の士族を恐れざるのみならず、時としては旧領主を相手取りて出訴に及び、事と品によりては旧殿様の家を身代限にするの奇談も珍しからず。
— 福沢諭吉 『徳育如何』 青空文庫
作例 · 標準
「この道はな、かつての殿様が参勤交代で通った旧領の街道なんだよ」
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廃藩置県によって領地を失った士族たちは、自分たちの旧領が荒廃していくのを嘆いた。
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地元の中学校の校章には、この地を治めていた旧領主の家紋があしらわれている。
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