軸物
じくもの
名詞
標準
(hanging) scroll
文例 · 用例
それは長い軸物であつた。
— 太宰治 『地図』 青空文庫
古い達磨の軸物、銀|鍍金の時計の鎖、襟垢の着いた女の半纏、玩具の汽車、蚊帳、ペンキ絵、碁石、鉋、子供の産衣まで、十七銭だ、二十銭だと言って笑いもせずに売り買いするのでした。
— 太宰治 『老ハイデルベルヒ』 青空文庫
はじめ青扇の自由天才流をからかうつもりで、床の軸物をふりかえって見て、これが自由天才流ですかな、と尋ねたものだ。
— 太宰治 『彼は昔の彼ならず』 青空文庫
正月がすぎて、冬やすみも終りに近づいた頃、私は弟とふたりで、文庫藏へはひつてさまざまな藏書や軸物を見てあそんでゐた。
— 太宰治 『思ひ出』 青空文庫
父の代から長兄の代にうつると、うちの部屋部屋の飾りつけから、かういふ藏書や軸物の類まで、ひたひたと變つて行くのを、私は歸郷の度毎に、興深く眺めてゐた。
— 太宰治 『思ひ出』 青空文庫
私は長兄がちかごろあたらしく求めたらしい一本の軸物をひろげて見てゐた。
— 太宰治 『思ひ出』 青空文庫
寄宿舎の上の簷の崩れた家の主人であろう、一人の男が寄宿舎の横の谷間のような所から這いあがって往って、崩れた崖へかかっている家具の間を彼方此方していたが、見ている内に軸物のような物を二つばかり拾った。
— 田中貢太郎 『変災序記』 青空文庫
」 軸物も、何もない、がらん堂の一つ道具に、机わきの柱にかけた、真田が短銃の両提。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
作例 · 標準
茶室に飾られた軸物は、静かな趣を添えていた。
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祖母の遺品の中に、美しい軸物を見つけた。
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軸物の表装が古くなってきたので、そろそろ掛け替えたい。
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