普及版
ふきゅうばん
名詞
標準
cheap edition (of a book, etc.)
文例 · 用例
ある日葛巻の病床を見舞ふと、彼は芥川全集普及版の第九巻を持ちだしてきて、ただ断片とある二三頁の文章を示し、読んでみないかとすすめたのです。
— 坂口安吾 『女占師の前にて』 青空文庫
この断片もさうですが、だいたいが普及版の第九巻には主として死後に発見された断片の類が集められてゐて、彼の小説の大部分には依然愛情のもてない私も、この一巻に収められたいくつかの文章のみは凡らく地上の文章の最も高度のいくつかであらうと信じてゐます。
— 坂口安吾 『女占師の前にて』 青空文庫
芥川の死後に発表された二三の断片、これは芥川全集の普及版の第九巻にはじめて発表されたものださうだが、それ以前に発表されたものには到底見ることのできない悽惨な然し誠実な敗北のうかがはれるものがあるのだね。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫
ついで昭和四年に『鴎外全集』の普及版が計画せられて、潤三郎は編輯校正に当りましたが、その後も遺文は続々発見せられますので、それに遺族の思い出をも加えて一冊にしたのが『鴎外遺珠と思ひ出』です。
— 小金井喜美子 『鴎外の思い出』 青空文庫
ところがこの天文学者が、二年ばかり前に科学小説を書いてそれが大分評判になり、最近その普及版も出ている。
— 中谷宇吉郎 『エスキモーの国から』 青空文庫
今度再建春秋社が改めて古典経済書の一つとして本書の出版を企図されたについて、私はやはり学生用参考書としての本書の必要を感じ、同じく学生大衆用普及版を作る目的をもって、改めて全巻に亙って厳密に改訳の筆をとると共に、また戦後の傾向として用語の現代化をはかることとした。
— PRINCIPLES OF POLITICAL ECONOMY AND TAXATION 『経済学及び課税の諸原理』 青空文庫
更に、こうした理由よりもよりいっそう、訳者の不敏にして、本書はなお大衆的普及版としては排除すべき生硬さが多々あることと思われる。
— PRINCIPLES OF POLITICAL ECONOMY AND TAXATION 『経済学及び課税の諸原理』 青空文庫
一九〇四年にフラマリオン社から出たのが、まず当時の決定普及版と言ってよく、七十項目から成っている。
— 岸田国士 『博物誌 あとがき』 青空文庫
作例 · 標準
豪華なハードカバーの単行本が出た後、手軽に買える普及版の文庫が発売された。
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高価なプロ用モデルだけでなく、機能を絞った普及版のカメラもラインナップに加わった。
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ソフトウェアの普及版は、一部の高度な機能が制限されている代わりに安価だ。
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