杭
くい
名詞頻度ランク #16768 · 青空 723 例
標準
stake
文例 · 用例
雨催の空濁江に映りて、堤下の杭に漣※寄するも、蘆荻の声静かなりし昔の様尋ぬるに由なく、渡番小屋にペンキ塗の広告看板かゝりては簑打ち払う風流も似合うべくもあらず。
— 寺田寅彦 『半日ある記』 青空文庫
レールの片側には、真ッ黒に火で焦がされた、太い木杭が立ち並んでゐて、レールを慰めてゐるやうなのでありました。
— 中原中也 『夜汽車の食堂』 青空文庫
猟師は、焼木杭に烟管をコツコツ叩きながら、 今がた雷鳥が何羽も出来やした。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
と、私は嘆息する、天地の間には、風が吹くのでなければ、霧が流れるのだ、そのたびに、天幕の中へ、ザアと小粒の雨がそそぎ入る、柱代りの金剛杖が、キュッと呻る、杭に纜われた小舟が、洪水に飜弄されるように、油紙の屋根が、ペラペラ動く。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
奥穂高といっても、岩石の逼迫した凸った地点に、棒杭一本を打ち込んであるだけのことであった。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
そして七合五勺の室へ来て、海抜三千二百米と、棒杭に註されたのを見たとき、私は身の丈が急に高くなったような気がした。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
それが今年の凶作で急に焼木杭に火がついた形である。
— 寺田寅彦 『新春偶語』 青空文庫
中の島の岸杭がちょっと虫ばんだように腐ったところへ渡り鳥のふんらしい斑がぽっつり光る。
— 岡本かの子 『巴里の秋』 青空文庫
標準
stump