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邯鄲

かんたん
名詞
1
標準
tree cricket (Oecanthus longicauda)
文例 · 用例
朝凪の海、穏かに、真砂を拾うばかりなれば、纜も結ばず漾わせたのに、呑気にごろりと大の字|形、楫を枕の邯鄲子、太い眉の秀でたのと、鼻筋の通ったのが、真向けざまの寝顔である。
泉鏡花 悪獣篇 青空文庫
―― 泉殿に擬えた、飛々の亭のいずれかに、邯鄲の石の手水鉢、名品、と教えられたが、水の音より蝉の声。
泉鏡花 伯爵の釵 青空文庫
邯鄲の都は、天下一の名人になつて戻つて來た紀昌を迎へて、やがて眼前に示されるに違ひない其の妙技への期待に湧返つた。
中島敦 名人傳 青空文庫
成程と、至極物分りのいい邯鄲の都人士は直ぐに合點した。
中島敦 名人傳 青空文庫
」 其の後當分の間、邯鄲の都では、畫家は繪筆を隱し、樂人は瑟の絃を斷ち、工匠は規矩を手にするのを恥ぢたといふことである。
中島敦 名人傳 青空文庫
邯鄲の都は、天下一の名人となって戻って来た紀昌を迎えて、やがて眼前に示されるに違いないその妙技への期待に湧返った。
中島敦 名人伝 青空文庫
なるほどと、至極物分りのいい邯鄲の都人士はすぐに合点した。
中島敦 名人伝 青空文庫
」 その後当分の間、邯鄲の都では、画家は絵筆を隠し、楽人は瑟の絃を断ち、工匠は規矩を手にするのを恥じたということである。
中島敦 名人伝 青空文庫
作例 · 標準
秋の夜長、草原から響く邯鄲の「ルルルル」という透き通った鳴き声は、まさに鳴く虫の女王と呼ぶにふさわしい趣がある。
邯鄲は非常に警戒心が強く、草むらで少しでも足音を立てようものなら、それまで響かせていた涼やかな音色を即座に止めてしまう。
葛やヨモギの葉の裏に潜む邯鄲は、その淡い緑色の体が保護色となっているため、鳴き声を頼りに探してもなかなか姿を捉えることができない。
夜風に乗って聞こえてくる邯鄲の独唱に耳を傾けていると、都会の喧騒を忘れて秋の深まりを五感で楽しむことができる。