銀砂子
ぎんすなご
名詞
標準
silver powder
文例 · 用例
紫紺色に寒々とさえた空には星がいっぱいに銀砂子のように散らばっている。
— 寺田寅彦 『詩と官能』 青空文庫
続き、上下におよそ三四十枚、極彩色の絵看板、雲には銀砂子、襖に黄金箔、引手に朱の総を提げるまで手を籠めた……芝居がかりの五十三次。
— 泉鏡花 『革鞄の怪』 青空文庫
黒髪が人並よりぐっと黒いので、まれに交っているわずかな白髪が、銀砂子のように奇麗に光る。
— 岡本かの子 『かの女の朝』 青空文庫
銀砂子ひかり凉しき空の爲、われは盃をあげむとす。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫
だが日が暮れ切ってしまふと、その雲の層は何処へやら消えて行って、空が地に近づいて来たやうに、銀砂子のやうな星が大きく光って居るのが見えた。
— 池宮城積宝 『奥間巡査』 青空文庫
障子を閉め切って澱んだ様な部屋の中に、銀砂子を散らした水色の屏風の裏が大変寒く見える前に私は丁寧に手を突いた。
— 宮本百合子 『追憶』 青空文庫
夜中に眼が覚めて外を覗くと、鬱陶しかった谷の空はいつの間にか星が銀砂子を撒いていた。
— 木暮理太郎 『黒部川を遡る』 青空文庫
ツーイと銀砂子の空を流れる、一つ星。
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫