南向き
みなみむき
名詞
標準
facing south
文例 · 用例
南向きの六疊である。
— 太宰治 『九月十月十一月』 青空文庫
南向きの高い四つの窓から、東京の空の光がいっぱいに流れ込む。
— 寺田寅彦 『病院風景』 青空文庫
南向きの縁先一間半ばかりの細長い庭には棚を造り、翁の楽しみの鉢物が並べてある。
— 国木田独歩 『二老人』 青空文庫
二月のあたたかい日に、私がぶらりと訪ねてゆくと、老人は南向きの濡縁に出て、自分の膝の上にうずくまっている小さい動物の柔らかそうな背をなでていた。
— 猫騒動 『半七捕物帳』 青空文庫
南向きに寝ている彼女は枕を横にはずして、蒲団から少し乗り出したようになって仰向けに横たわっていたが、その結び髪は掻きむしられたようにおどろに乱れて、額をしかめて、唇をゆがめて、白ちゃけた舌を吐いて、最期の苦悶の痕がその死に顔にありありと刻まれていた。
— お化け師匠 『半七捕物帳』 青空文庫
源次が起って南向きの雨戸をあけると、もう六ツ(午前六時)すぎの朝の光りは、庭から一度にさっと流れ込んで、まだ新しい蚊帳の波をまっさおに照らした、死んだ女の顔はいよいよ蒼く映って物凄くみえた。
— お化け師匠 『半七捕物帳』 青空文庫
その時自分は星野温泉別館の南向きのベランダで顕微鏡をのぞいていたが、爆音も気づかず、また気波も感じなかった。
— 寺田寅彦 『小爆発二件』 青空文庫
そして日あたりのいい南向きのかれ芝の上に、いきなり獲物を投げだして、ばさばさの赤い髪毛を指でかきまわしながら、肩を円くしてごろりと寝ころびました。
— 宮沢賢治 『山男の四月』 青空文庫
作例 · 標準
このアパートは日当たり良好な南向きの部屋なので、冬でも暖かく過ごせます。
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新しい家を建てるときは、リビングは絶対に南向きにしたいとこだわった。
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ベランダが南向きなので、トマトやハーブなどの家庭菜園を楽しむのに最適だ。
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