命綱
いのちづな
名詞
標準
lifeline
文例 · 用例
デッキには、ハッチの上を通るように、ライフライン(命綱)が張られた。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
それだのに、歯牙にもかけたくない、生若い男女の学生が、たとい貴族の子女であるにしろ、今日の会場の中央で、たとい自分の顔を見知らぬにせよ、自分の目前で、自分の生活を罵るばかりでなく、自分が命綱とも思う金の力を、頭から否定している。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
それだのに、歯牙にもかけたくない、生若い男女の学生が、たとひ貴族の子女であるにしろ、今日の会場の中央で、たとひ自分の顔を見知らぬにせよ、自分の目前で、自分の生活を罵るばかりでなく、自分が命綱とも思ふ金の力を、頭から否定してゐる。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
ところが、ちょうどそこに居合わせたミヘイ小父とか何とかいうのが、ちょっと頭を掻いて、とか何とか言っただけで、今度は自分の腰に命綱をつけて、お前の持場へのぼって行ったことだろう。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
谷川を徒歩わたりし、岩山をよじ登り、絶壁を命綱に縋って下り、行手の草木を伐開きなどして、その難行苦行と云ったら、一通りではないのであった。
— 江見水蔭 『壁の眼の怪』 青空文庫
甲板に出て生命綱に掴まり掴まり二つのバケツを海の上へ投げ出したが、その骨の一片が、波にぶつかって、又、兼の足元へ跳ね返って来た時、兼は真青になってその骨を引掴むと危くツンノメリながら、「南無阿弥陀仏ッ……」 と遠くへ投げた。
— 夢野久作 『難船小僧』 青空文庫
といふのは、こちらは厚い潜水服を着、重い鉛底の靴をはいた上に、長い通気管と、生命綱を曳いてゐて、大へん自由が妨げられてゐますから、下手に走つたりなぞすると、管が切れたり、綱が何かにからみついたりして、却つて生命が危ないのです。
— 宮原晃一郎 『動く海底』 青空文庫
海の底が、ゆらゆらと地震のやうに揺出したので、ます/\驚いて、急いでその固いものを一方の手でつかみ、もう一方の手で、烈しく生命綱を引きましたから、船の方では、ぐん/\引上げにかゝりました。
— 宮原晃一郎 『動く海底』 青空文庫
作例 · 標準
高所作業員にとって、腰に巻いた一本の命綱が自分と地上を繋ぐ唯一の頼みの綱だ。
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資金繰りが苦しい中小企業にとって、今回の政府融資はまさに経営の命綱となった。
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遭難した登山者は、リュックの奥に残っていたわずかな非常食を命綱にして救助を待った。
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ウィキペディア
命綱(いのちづな)は、高所や水中などで作業を行う際、落下や流出など防ぐために装備されるロープやワイヤー。転じて、危機的な状況で最低限の保身を維持するためのものなどを指す。
出典: 命綱 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0