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残夢

ざんむ
名詞
1
標準
lingering dream
文例 · 用例
残夢再びさむれば、もう神戸が見えますると隣りの女に告ぐるボーイの声。
寺田寅彦 東上記 青空文庫
二人は残夢もまだ覚めきらないという風で、温い霧の中をとぼとぼと辿りました。
島崎藤村 藁草履 青空文庫
佐夜の中山にて命なりわづかの笠の下涼み  杜牧が早行の残夢、小夜の  中山にいたりて忽ち驚く馬に寝て残夢月遠し茶のけぶり 芭蕉の語彙はこの通り古今東西に出入してゐる。
芥川龍之介 芭蕉雑記 青空文庫
学校の規則もとより門閥貴賤を問わずと、表向の名に唱るのみならず事実にこの趣意を貫き、設立のその日より釐毫も仮すところなくして、あたかも封建門閥の残夢中に純然たる四民同権の一新世界を開きたるがごとし。
福沢諭吉 旧藩情 青空文庫
また上士の輩は昔日の門閥を本位に定めて今日の同権を事変と視做し、自からまた下士に向て貸すところあるごとく思うものなれば、双方共に苟も封建の残夢を却掃して精神を高尚の地位に保つこと能わざる者より以下は、到底この貸借の念を絶つこと能わず。
福沢諭吉 旧藩情 青空文庫
現に今日にても士族の仲間が私に集会すれば、その会の席順は旧の禄高または身分に従うというも、他に席順を定むべき目安なければ止むを得ざることなれども、残夢の未だ醒覚せざる証拠なり。
福沢諭吉 旧藩情 青空文庫
或は市中公会等の席にて旧套の門閥流を通用せしめざるは無論なれども、家に帰れば老人の口碑も聞き細君の愚痴も喧しきがために、残夢まさに醒めんとしてまた間眠するの状なきにあらず。
福沢諭吉 旧藩情 青空文庫
上士の残夢|未だ醒めずして陰にこれを忌むものあれば、下士は却てこれを懇望せざるのみならず、士女の別なく、上等の家に育せられたる者は実用に適せず、これと婚姻を通ずるも後日生計の見込なしとて、一概に擯斥する者あり。
福沢諭吉 旧藩情 青空文庫
作例 · 標準
目を覚ました後も、楽しかった旅行の残夢がぼんやりと脳裏に焼き付いている。
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幼い頃に見た異国の風景が、今でも残夢のように時折思い出される。
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恋人と別れた後、彼女と過ごした日々の残夢に苛まれる夜がある。
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