聴衆
ちょうしゅう
名詞頻度ランク #9372 · 青空 1029 例
標準
audience
文例 · 用例
孤高|狷介のこの四十歳の天才は、憤ってしまって、東京朝日新聞へ一文を寄せ、日本人の耳は驢馬の耳だ、なんて悪罵したものであるが、日本の聴衆へのそんな罵言の後には、かならず、「ただしひとりの青年を除いて」という一句が詩のルフランのように括弧でくくられて書かれていた。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
いつか海洋博物館での通俗講演会でペンクが青島の話をしたとき、かの地がいかに地の利に富むかということを力説し、ここを占有しているドイツは東洋の咽喉を扼しているようなものだという意味を婉曲に匂わせながら聴衆の中に交じっている日本留学生の自分の顔を見てにこにこした。
— 寺田寅彦 『ベルリン大学(1909-1910)』 青空文庫
重兵衛さんの晩酌の膳を取巻いて、その巧妙なお伽噺を傾聴する聴衆の中には時々幼い自分も交じっていた。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
これらの話は、柳家小さんの落語のごとく、クライスラーのクロイツェルソナタのごとく実に何度となく同じ聴衆の前に繰返されて、そうしてその度ごとに新しくその聴衆を喜ばしたものである。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
姉の家で普請をしていた時に、田舎から呼寄せられて離屋に宿泊していた大工の杢さんからも色々の話を聞かされたがこれにはずいぶん露骨な性的描写が入交じっていたが、重兵衛さんの場合には、聴衆の大部分が自分の子供であったためにそういう材料はことさらに用心して避けたものと思われる。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
自分の受持の寺院で大勢の聴衆に対して説教すると、その声は同時に電話で市中の各所へ配布された。
— 寺田寅彦 『「万年筆」欄より』 青空文庫
凍る深夜の白い息吐きが――そしてたちまちはげしい自棄の嘆きが荒く飛んで聴衆はほとんど腸を露出するまでに彼女の唄の句切りに切りさいなまれると、其処に抉出される人々の心のうずきはうら寂びた巴里の裏街の割栗石の上へ引き廻され、恥かしめられ、おもちゃにされる。
— 岡本かの子 『巴里の唄うたい』 青空文庫
英国の有名な物理学者が近頃ロンドンのローヤルインスチチューションでやった講演の中で「人は何故浴場で歌いたくなるか」という問題を提出したら聴衆は大いに笑ったそうである。
— 寺田寅彦 『電車と風呂』 青空文庫
作例 · 標準
壇上のスピーチライターは、**聴衆**の反応を見ながら話を進めた。
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コンサートホールは満員の**聴衆**で埋め尽くされていた。
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彼のユーモアあふれる講演は、**聴衆**を大いに楽しませた。
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