忍従
にんじゅう
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
submission
文例 · 用例
それは冬になってからの初めての寒い日で、その忍従な母親にもあてのない憤りを起させる程の寒さだった。
— 梶井基次郎 『不幸』 青空文庫
しかしその間彼女は忍従の生活をあくまで続けて来た。
— 梶井基次郎 『不幸』 青空文庫
形のいい鼻の粗い魅力がうす黒い建物に吸いこまれると灰色のホテルの壁にそって彼女の影がコンクリートの階段を中年女の靴音をのこして一歩、一歩、女の強い忍従が右に折れると、或る部屋の扉を繊奢な澱みもなく暴々しくノックした。
— 吉行エイスケ 『女百貨店』 青空文庫
彼等の顔には等しく、忍従した上に忍従して屈辱を受けつゞけた人間の沈鬱さが表現されているばかりだ。
— 黒島傳治 『穴』 青空文庫
そのメロディーは実に昔の日本の婦人の理想とされた限りなき忍従の徳を賛美する歌を歌っていたようなものかもしれない。
— 寺田寅彦 『糸車』 青空文庫
いま、ここで忍従の鎖を断ち切り、それがために、どんな悲惨の地獄に落ちても、私は後悔しないだろう。
— 太宰治 『八十八夜』 青空文庫
宿命に忍従しようとする不安で逞しい勇気と、救いを信ずる寂しく敬虔な気持とが、その後のくめ子の胸の中を朝夕に縺れ合う。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
いつでも冷たく忍従して、そのくせ、やるとなったら、世間を顧慮せずやりのける。
— 太宰治 『女の決闘』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は不本意ながらも、会社の決定に忍従せざるを得なかった。
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戦争に敗れ、敗戦国は勝者の要求に忍従した。
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彼の人生は、常に運命への忍従の連続だった。
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