心ゆくまで
こころゆくまで
副詞
標準
to one's heart's content
文例 · 用例
夢應の鯉魚は、三井寺の興義といふ鯉の畫のうまい僧の、ひととせ大病にかかつて、その魂魄が金色の鯉となつて琵琶湖を心ゆくまで逍遙した、といふ話なのですが、私は之をよんで、魚になりたいと思ひました。
— 太宰治 『魚服記に就て』 青空文庫
心ゆくまで泣かうと思つた。
— 太宰治 『道化の華』 青空文庫
妻の死因が粟粒結核であるのを確めて、たつた先刻心ゆくまで味つた近頃にない喜び――一つは自分より熟練だと考へられてゐる多數の先輩に對して見事に占め得た勝利の喜び、一つは自分の妻の病症の眞相をしかと確めて何にともなく復讐をしおほせた喜び――その喜びは跡方もなく消えてしまつた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
鷲になって、蔵の窓から翼をひろげて飛びあがり、心ゆくまで大空を逍遥した。
— 太宰治 『ロマネスク』 青空文庫
心ゆくまで湯につかつたあとのやうに快い亢奮の余□が彼の心のすみずみまでゆきわたつてゐた。
— 新美南吉 『登つていつた少年』 青空文庫
駱駝に乗つてピラミツドの周辺を逍遥しての帰るさ立寄つたホテルの露台の籐椅子にもたれて私は埃及の空に輝く星々を心ゆくまで眺めることが出来た。
— 岡本かの子 『星』 青空文庫
私は煙草の吸殻を心ゆくまで吸つた。
— ――震災手記断片―― 『竹林生活』 青空文庫
さて、わが身も心ゆくまで冷水を飲み傾くるに、其の美味かりし事今も忘れず。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫
作例 · 標準
この美しい景色を、心ゆくまで堪能したい。
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彼は、彼女との再会を心ゆくまで喜んだ。
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夕暮れの海辺で、彼は心ゆくまで物思いにふけった。
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