帰雁
きがん
名詞
標準
wild geese returning north in the spring
文例 · 用例
先程からシベリアに向ふ春の帰雁が江の上をしきりに鳴いて通る。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
それが一つには帰雁とあり、一つには二とあったそうじゃ。
— 芥川龍之介 『俊寛』 青空文庫
合せて読めば帰雁二となる、――こんな事が嬉しいのか、康頼は翌日|得々と、おれにもその葉を見せなぞした。
— 芥川龍之介 『俊寛』 青空文庫
が、帰雁はいかにも無理じゃ。
— 芥川龍之介 『俊寛』 青空文庫
その葉の虫食いを続けて読めば、帰雁二どころの騒ぎではない。
— 芥川龍之介 『俊寛』 青空文庫
○帰雁夜さへも、とまらで帰る、かりがねは、故郷いかに恋しかるらん。
— 木下尚江 『鉄窓の歌』 青空文庫
そうして帰雁の頃となった。
— 国枝史郎 『天主閣の音』 青空文庫
老ゆれば白毛が出ていわゆる蘆花を成し、枯残せる冬天の蘆葦は帰雁に伴うて大いに詩情をそそるものである。
— 牧野富太郎 『植物記』 青空文庫
作例 · 標準
暖かな南風が吹き始めた日の夕暮れ、湖で冬を越した帰雁の群れが北の空へと飛び立っていった。
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「あ、雁が帰っていくよ。もうすぐ春が来るんだね」と、空を見上げて妻が小さくつぶやいた。
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夕焼け空を背景に、美しいV字の隊列を組んで遥か北へと向かう帰雁の姿は実に見事だ。
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帰雁の鳴き声が遠ざかるのを聞きながら、ようやく厳しい冬が終わることを実感した。
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