和声学
わせいがく
名詞
標準
harmonics
文例 · 用例
複音が相次いで進行する場合にそこにいろんな込み入ったいわゆる和声学上の規則が生まれて来る。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
これが和声学上のいろいろな規則とどこかに共通な原理を思わせるものがあるのである。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
連歌に始まり俳諧に定まった式目のいろいろの規則は和声学上の規則と類似したもので、陪音の調和問題から付け心の不即不離の要求が生じ、楽章としての運動の変化を求めるために打ち越しが顧慮され去り嫌い差合の法式が定められ、人情の句の継続が戒められる。
— 寺田寅彦 『俳諧の本質的概論』 青空文庫
しかし和声学の全体を規則正しくピアノの上で練習しないで、ただ譜だけを流暢に正確に弾きこなそうというようなわがままは到底音楽の世界には通用しない。
— 兼常清佐 『久野女史をいたむ』 青空文庫
また作曲者にしても、和声学教科書の例題をピアノで弾かせたら、どれほど正確に弾ける自信があるか怪しいものだそうである。
— 兼常清佐 『流行唄』 青空文庫
続いてサリエリに和声学と作曲法を学んで、後年「交響曲詩の創始者」としての素地を作り、十二歳のとき父と共にパリに赴き、そこで人間リストの仕上げを受け、それから全欧にわたる華かに輝かしい楽旅が始まり、ピアノの巨人リストの勝利の歴史が始まるのである。
— 野村胡堂 『楽聖物語』 青空文庫
音楽家としての素養が、一朝一夕には得難いことを知ると、ライプチッヒ大学の音楽学生として、良師ワイリングの下に六か月の大精進を続け、和声学と対位法の大体を修得して、自分の翼で飛ぶ素地を作ったのである。
— 野村胡堂 『楽聖物語』 青空文庫
間もなく和声学の先生アントン・ルービンシュタインに説諭されて、気の乗らない仕事と縁を絶ち、音楽の研究に没頭するようになったのは十九歳の年であった。
— 野村胡堂 『楽聖物語』 青空文庫