時候
じこう
名詞
標準
season
文例 · 用例
「ホラ見ろ、そんな話は、時候外れだらう」とAは思ふ。
— 中原中也 『心理的と個性的』 青空文庫
寒いから、かなはない、と私は、自分の怠惰を、時候のせゐにする。
— 太宰治 『九月十月十一月』 青空文庫
こんな厭な時候に、ただ一つ嬉しいのは、心ゆくばかり降る雨の夕を、風呂に行く事である。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
自分が年中で一番|厭な時候が再び来て暗闇阪にはまたやもりを見るようになった。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
しかしいったいには年じゅうの時候のうちでは春はあまり自分の性に合わないほうである。
— 寺田寅彦 『春六題』 青空文庫
とにかくうすら寒い時候に可愛らしい筍をにょきにょきと簇生させる。
— 寺田寅彦 『郷土的味覚』 青空文庫
十月十四日土曜午前十一時上野發に乘つたが、今度は掏摸の厄介にはならなくて濟んだし、汽車の中は思ひの外に空いて居たし、それに天氣も珍らしい好晴であつたが、慾を云へば武藏野の秋を十二分に觀賞する爲には未だ少し時候が早過ぎて、稻田と桑畑との市松模樣の單調を破るやうな樹林の色彩が乏しかつた。
— 寺田寅彦 『伊香保』 青空文庫
壺や林檎も面白くない事はないが、折角「生きた自然」の草木が美しく、其れに戸外が寒くなくて好い時候に、室内の「|死んだ自然」と首引をするのも勿體ないやうな氣がした。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
作例 · 標準
時候はすっかり秋めいて、朝晩は冷え込む日が多くなりました。
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季節の変わり目ですので、時候に合わせた体調管理には十分お気をつけください。
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時候の移ろいを感じながら、庭の木々が色づくのを毎日楽しみにしている。
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