油然
ゆうぜん異読 ゆぜん
副詞-と形容詞-たる
標準
gushingly
文例 · 用例
十首の連作を通しての上に、物になずむ親しみの情の淡い気持が、油然として湛うてる。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
その時|油然として僕の心に浮かんで来るのはすなわちこれらの人々である。
— 国木田独歩 『忘れえぬ人々』 青空文庫
油然として同情心が現前の川の潮のように突掛けて来た。
— 幸田露伴 『蘆声』 青空文庫
心しづかに三たびも唱ふれば、紛々たる名利の境を捨てゝ寂静の土に往かんと願ふ厭欣の念、油然として湧き出づるを覚ゆるなり。
— 幸田露伴 『雲のいろ/\』 青空文庫
靈なる哉この石、天の雨降んとするや、白雲油然として孔々より湧出で溪を越え峯を摩する其|趣は、恰度窓に倚つて遙かに自然の大景を眺むると少も異らないのである。
— 國木田獨歩 『石清虚』 青空文庫
無限に対するこの懸命の働きそのものの上に、言い知れぬ悲壮な気持ちと、使命に殉じている安心光明が油然と胸中に湧くのであります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
渠等が労役の最後の日、天|油然と驟雨を下して、万石の汗血を洗い去りぬ。
— 泉鏡花 『金時計』 青空文庫
持たない中こそ何でもなかったが、手にして見るとその竿に対して油然として愛念が起った。
— 幸田露伴 『幻談』 青空文庫
作例 · 標準
雨が降り始めると、滝の水は油然と勢いを増して流れ落ちた。
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泉からは水が油然と湧き出し、喉の渇きを潤してくれた。
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新緑の季節、山々からは油然と生命力が溢れ出ているようだ。
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