解氷
かいひょう
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
thawing (of rivers, lakes, etc.)
文例 · 用例
わたしはかの四月のはじめに、解氷のなかで大風に襲われた時、船をあやつった彼の手腕を容易に忘れ得ないであろう。
— 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 『世界怪談名作集』 青空文庫
風が都合よく吹きつづくならば、結氷と同じ速さでまた解氷するであろう。
— 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 『世界怪談名作集』 青空文庫
けれどもたつといつたとこで、一文の金の融通さへも出来ないまでに行きづまつてしまつた石川さんは、丁度その春の解氷期をまつて、岩手県の宮古浜へ材木を積んで行く帆前船に乗つて、大きな声ではいはれませんがこつそりと夜だちしてしまつたのです。
— 野口雨情 『石川啄木と小奴』 青空文庫
そうだ」 こうして二日後には、クラスノヴィードヴォに向ってやっと解氷したばかりのヴォルガを下った。
— ――幼年時代・少年時代・青年時代―― 『マクシム・ゴーリキイの伝記』 青空文庫
春、解氷期になると、ロシアじゅうの川は気ぜわしく泡立ちながら氾濫する。
— 宮本百合子 『ズラかった信吉』 青空文庫
春の解氷期に上流から氷の流れて来るのが壮観であると云ふ。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
で、格別の注意を払わなかったが、同室のボウイの口から甲板部の下級員が十七人、機関部が二十一人で、船はこれから一直線に南下して木曜島で海鳥糞を積み、布哇を廻って北米西海岸グレイス・ハアバアで角材を仕入れ、解氷を待ってアラスカのユウコン河をクロンダイクまで上る筈だということなどを聞出すのを忘れなかった。
— 牧逸馬 『上海された男』 青空文庫
それが冬期の激浪にもまれ解氷時に至ってロビンソン・クルーソーの行動を起すもののようである。
— 高麗神社の祭の笛――武蔵野の巻―― 『安吾の新日本地理』 青空文庫