乾いた
かわいた
形容詞-語幹
標準
dry
文例 · 用例
行く途々に牛の糞の乾いたやつがあるたびに、それを拾つて口に入れようとするのには閉口したと、よく祖母は話してゐた。
— ――世の母びと達に捧ぐ―― 『一つの境涯』 青空文庫
今更らしく死んだ人を悲しむのでもなく妹の不幸を女々しく悔やむのでもないが、朝に晩に絶間のない煩いに追われて固く乾いた胸の中が今日の小春の日影に解けて流れるように、何という意味のない悲哀の影がゆるんだ平一の心の奥底に動くのであった。
— 寺田寅彦 『障子の落書』 青空文庫
発汗剤のききめか、漂うような満身の汗を、妻は乾いたタオルで拭うてくれた時、勝手の方から何も知らぬ子供がカタコトと唐紙をあけて半分顔を出してにこにこした。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
堅く尖った足駄の朴歯が、世界一堅固な伯林の道路面に当って端的な乾いた反動の音をたてた。
— 岡本かの子 『伯林の落葉』 青空文庫
小屋の天井にのぼった人たちは、器械の上の方からどんどん乾いた玉蜀黍をほうり込みました。
— 宮沢賢治 『耕耘部の時計』 青空文庫
町には平凡な商家が並び、どこの田舎にも見かけるような、疲れた埃っぽい人たちが、白昼の乾いた街を歩いていた。
— 散文詩風な小説 『猫町』 青空文庫
それは渓の水が乾いた磧へ、小さい水溜を残してゐる、その水のなかだつた。
— 梶井基次郎 『桜の樹の下には』 青空文庫
佐野はアラゴン人の物売りから冷果を買って妾の乾いた唇を潤しながら云うのでした。
— 吉行エイスケ 『バルザックの寝巻姿』 青空文庫
作例 · 標準
砂漠のように乾いた風が吹き抜け、喉の奥がヒリヒリとした。
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彼の乾いた笑い声が、静まり返った会議室に虚しく響いた。
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洗濯物がパリッと乾いた匂いを嗅ぐと、ようやく梅雨が明けた実感が湧く。
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