鉛板
えんばん
名詞
標準
lead plate
文例 · 用例
宅の洗面台はきわめて粗末な普通のいわゆる流しになっていて、木製の箱の上に亜鉛板を張ったものであるが、それが凹凸があって下の板としっくり密着していないために、洗面鉢の水が動揺するにつれて鉢自身がやはり少しの傾斜振動をする。
— 寺田寅彦 『日常身辺の物理的諸問題』 青空文庫
すなわち、数尺の鉛板あるいは百尺の水層を貫徹して後にも、なお機械に感じるのであるから、ビルディングの中の金庫の中にだいじにしまってある品物でもこの天外から飛来する弾丸の射撃を免れることはできないわけである。
— 寺田寅彦 『蒸発皿』 青空文庫
火は、亞鉛板が吹つ飛んで、送電線に引掛つてるのが、風ですれて、線の外被を切つたために發したので。
— 泉鏡太郎 『十六夜』 青空文庫
そのうちに新聞社や、聯隊へ宛ててドシドシ同情金が送りつけて来たが、中には女の名前で、大枚「金五十円也」を寄贈するものが出来たりしたので、西村さんは急に金持ちになったらしく、同じ部落の者の世話で、母親の寝ている蒲鉾小舎を、家らしい形の亜鉛板張りに建て換えたりした。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
――屋根は、見るからに軽々しい亜鉛板で葺いてあつた。
— 牧野信一 『悪筆』 青空文庫
)そんな日の私に最も毒なあの生々しい亜鉛板がザラザラと眼の先きにちらついて私は、思はず唇を閉ぢて頤を襟に埋めた。
— 牧野信一 『悪筆』 青空文庫
焼けた材木を伝い、焼落ちた屋根の亜鉛板を踏んで、美術書の陳んでいた辺へ行くと、一列のフォリオ形の美術書が奇麗に頭を揃えて建てたなりに、丁度一本の棟木のように真黒けにソックリ其儘原形を残して焼けていた。
— 内田魯庵 『灰燼十万巻(丸善炎上の記)』 青空文庫
高い天井を見上げると、亜鉛板で屋根がふいてあるのが見えるから、地下室ではなくて、これはやはり地上に建っている普通の建物にちがいないと断言したというのである。
— 海野十三 『東京要塞』 青空文庫
作例 · 標準
X線室の壁には、放射線を効果的に遮断するために分厚い鉛板が埋め込まれている。
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昔の活版印刷技術では、文字を組んだ鉛板を使って書籍が作られていた。
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ボートの重心を下げるため、船底に重い鉛板を敷き詰めて安定させた。
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