炎天
えんてん
名詞
標準
blazing heat
文例 · 用例
と、眼の前に、ふわりと、雪の粉が落ちる……七月末の炎天である……直ぐ、水に吸い込まれて消える……また、頬を掠めて、ふわりと飛ぶ。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
七月の炎天も、この谷間までは迫って来ないと見えて、白剥山を一つ超えて、東俣の谷へ来ると、未だ若葉、青葉の新緑が、生々しかったが、ここまで溯ると、濶葉、細葉は、透明を含んだ、黄の克った、明るみのある嫩い緑で、霧の雫にプラチナのように光った裏葉を翻えしている。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
八月の炎天というのに、黒|羅紗の外套を着る、毛糸の襟巻をする、革の手袋をはめる、かくして岩頭に金剛杖をブッ立て、日の出の大観を眺めていた。
— 小島烏水 『奥常念岳の絶巓に立つ記』 青空文庫
「水が飲みたあい」 と、炎天の下で乾物になりさうな程も、焙られて怒鳴りながら駆けて、帰つた子供たちは、井戸に飛びついてポムプを押すのだが、井戸からは一滴の水も出ないのだ。
— 葉山嘉樹 『井戸の底に埃の溜つた話』 青空文庫
そして私は赫々とした炎天の下で、烈しく鋭い精神を私の裡に感じたのである。
— 『青空』記事 『編輯後記(大正十五年九月號)』 青空文庫
薫の弱い消極的な諦めが、むしろ悲壮に炎天下で薫の顔を蒼く白ました。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
一生村にくすぶって、毎年同じように麦を苅ったり、炎天の下で田の草を取ったりするのは楽なことではなかった。
— 黒島傳治 『老夫婦』 青空文庫
せんだんの花のこぼれる南国の真夏の炎天の下を、こうした、当時の人の目にはスマートな姿でゆっくり練り歩きながら、声をテノルに張り上げて歌う文句はおおよそ次のようなものであった、「エーエ、ホンケーワーア、サンシューノーオー、コトヒーラーアヨ。
— 寺田寅彦 『物売りの声』 青空文庫
作例 · 標準
炎天下、マラソン選手たちは汗を流して走り続けた。
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炎天に照らされた砂浜は、足の裏が焼け付くようだった。
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炎天の中での作業は、熱中症のリスクが高い。
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ウィキペディア
炎天(えんてん)とは、太陽の日差しが強く焼きつけるような空のこと。
出典: 炎天 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0