事情通
じじょうつう
名詞
標準
having good knowledge of a certain matter
文例 · 用例
――読みかけていた一書は蕃書取調所に命じて訳述させた海外事情通覧である。
— 佐々木味津三 『老中の眼鏡』 青空文庫
海外事情通覧にも書いてある。
— 佐々木味津三 『老中の眼鏡』 青空文庫
しかし、ほかにどこにも要求のなかった右門には、むしろ大年増であったことが偶然中のさいわいで、いうまでもなく年増であることは、それだけ廓の内に長いこと住み古した事情通であることを物語っていましたから、心中喜びながら、まず何はおいてもしゃべらすための鼻薬にと、惜しげもなく小判一枚を祝儀にふるまいました。
— 達磨を好く遊女 『右門捕物帖』 青空文庫
江戸川氏は例に由って名文を以て、平林氏は厳密の解剖を以て、森下氏は素晴らしい事情通を以て、甲賀氏は温和な人情味とフロイドの精神分析学とを以て。
— 国枝史郎 『又復与太話』 青空文庫
辛辣、諷刺、事情通、縦横の文藻、嘲世的態度、とうてい掻い撫での市井人が、いいかげんに作ったものでないことは、おおよそ見当がつくことと思う。
— 国枝史郎 『十二神貝十郎手柄話』 青空文庫
多少上海の事情通なら、柵家に起こった今云ったような事件は、誰でも知っている筈です。
— 国枝史郎 『さまよう町のさまよう家のさまよう人々』 青空文庫
事情通の紹介なるものが往々にして事情の底に触れず、彼の絵筆と何気なく書きとめた日記の断片が、わが新占領地の風物と人情とをこれほどまでにわれわれの胸に刻みつけるといふことは、大いに考へてみなければならぬ問題である。
— 岸田國士 『『南方絵筆紀行』の序』 青空文庫
この事情通をもって、この程度の樂観である。
— 清澤洌 『暗黒日記』 青空文庫