厄運
やくうん
名詞
標準
bad luck
文例 · 用例
それがために後日できそこないの汽船をこしらえて恥をかくであろうことの厄運を免れた代わりに、将来|下手な物理をこね回しては物笑いの種をまくべき運命がその時に確定してしまったわけである。
— 寺田寅彦 『田丸先生の追憶』 青空文庫
節づけ拙けれど、人々の真面目に聴きいる様は、世の大方の人が、信ぜぬ乍らも己が厄運にかゝはる卜をばいと心こめてきくにも似たり。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
彼の死後プラトンはその師と同じ厄運を免れるために一二年の歳月を異境に過ごさなければならなかった。
— スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 『宇宙の始まり』 青空文庫
この厄運は他の星の有利な位置によって幾分か緩和されることはあるが、結局は必ず良くないにきまっている。
— スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 『宇宙の始まり』 青空文庫
九年の大洪水は、国民の人文をば、その根底より破壊せんとする大厄運なり。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
この大厄運の眼前に迫り来りし瞬間に於て、伏義は然る可き大人物を択び、豕と犬とを遣して、此人物を直接にその洞奥に招き、彼と問答し、彼に玉簡を授け、彼をして、治水平土の大業を成就せしめしなり。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
名刺こそ飛んだ厄運に際会したものだと思う間もなく、主人はこの野郎と吾輩の襟がみを攫んでえいとばかりに椽側へ擲きつけた。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
これがまたすこぶる重宝な奴で、これで十四通りに使えるんです」この鋏が出ないと主人は細君のためにパナマ責めになるところであったが、幸に細君が女として持って生れた好奇心のために、この厄運を免かれたのは迷亭の機転と云わんよりむしろ僥倖の仕合せだと吾輩は看破した。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
作例 · 標準
ここ最近、財布を落としたり事故に遭ったりと、厄運に見舞われている。
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どれだけ努力しても報われないのは、単に厄運のせいだと思いたくなる。
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厄運を跳ね返すような強い精神力を養うために、座禅を組み始めた。
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