溶融
ようゆう
名詞動詞-サ変動詞-自動詞頻度ランク #42592 · 青空 5 例
標準
melting
文例 · 用例
過去と未来の無限がただ空なるものの中に溶融して、現在における過去、現在における未来が唐突なる根源的偶然として光と音と香をもって落下する。
— 中井正一 『近代美の研究』 青空文庫
かつて原始人が巌を透して視覚の自由を主張したように、近代人は石英と鉛の溶融体を透してその視覚の自由を獲得せんと焦慮している。
— 中井正一 『壁』 青空文庫
ドリルの外側には金属製の自在管があり、隙間にライノタイプ溶融物を流し込んで、固めることができる。
— THE MASTER CRIMINAL 『悪の帝王』 青空文庫
太陽は赤い竜のように西海に沈みつつあり、トリガーセン島は色あせていき、真っ赤に輝く黄金石から、溶融銀の冷たいオパールへ変化し、ぎざぎざの黒い山体に光点があちこち当たった。
— TREGARTHEN'S WIFE 『トリガーセンの妻』 青空文庫
老婆は白髪の上の処に、(ようゆうばば術を施すのところ) おかしな口調です――(術を施すのところ)老婆はたちまち見て取った。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
が、その(ようゆう)が分りません、かなで書いただけで、それは三十年余りも経った、いまにおいてどういう意味だかわかりません。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
――(ようゆう)ですね、老婆は、今度は竹箆を口に啣えて、片手で瓶の蓋を圧え、片手で「封」という紙きれを、蓋の合せ目へ禁しながら、ニヤリとしている。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫