撓める
いためる
動詞-一段動詞-他動詞
標準
to treat leather, sharkskin, etc. with glue and pound until hard
文例 · 用例
何、黒山の中の赤帽で、そこに腕組をしつつ、うしろ向きに凭掛っていたが、宗吉が顔を出したのを、茶色のちょんぼり髯を生した小白い横顔で、じろりと撓めると、「上りは停電……下りは故障です。
— 泉鏡花 『売色鴨南蛮』 青空文庫
主人は眉の根に、わざと深く皺を寄せて、鼻で撓めるように顔を向けた。
— 泉鏡花 『半島一奇抄』 青空文庫
」 と、引立てるように、片手で杖を上げて、釣竿を撓めるがごとく松の梢をさした。
— 泉鏡花 『小春の狐』 青空文庫
樹であるならば撓めることも出來るが、化石で有つては撓めることは出來ない。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
しなもふりも無く、むすっと黙り込んで黝み立つ幹の中ほどから、これだけではいけないというように少し感覚のある中枝を出し、梢に上るに従ってあまりにも神経質な小枝を蔓らせ過ぎて、急いでその尖を撓めるために、針金を縺らしたようにやゝこしさがあります。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
それ、躓くまい、見当を狂わすなと、俯向きざまに、面をぱくぱく、鼻の穴で撓める様子が、クン、クンと嗅いで、(やあ人臭いぞ。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
樹であるならば撓めることも出来るが化石であっては撓めることは出来ない。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
どうしても真犯人を見出して処刑し、永年の癌であった彼等一味の、のさばり加減を撓める必要があった。
— 海野十三 『キド効果』 青空文庫
作例 · 標準
刀の鞘を製作する際、まずは鮫皮を糊で煮て、槌で叩いて十分に撓める必要がある。
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「皮を撓める工程を疎かにすると、後で漆を塗ったときに剥がれやすくなるんだ」
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堅牢な武具を作るためには、質の良い牛皮を選び、時間をかけてじっくりと撓めることが欠かせない。
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職人が丹念に撓めた鮫皮は、まるで石のように硬く、独特の光沢と質感を備えている。
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