来付け
きつけ
名詞-の形容詞名詞
標準
familiar
文例 · 用例
明け放された窓からは初夏の風がサカンに頬や帽子の鍔に吹きつけてゐた。
— 中原中也 『我が生活』 青空文庫
そんな案配であるから、彼の天才を信じるも信じないも、彼の技倆を計るよすがさえない有様で、私が彼にひきつけられたわけは、他にあるのにちがいない。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
社長が一寸した会社のことでの気附を述べ出すと、彼は皮表紙の手帖と買つたばかりの鋭鉛筆とを出して、一寸書きつけては社長の顔をみて、「はァ、はァ、」と云つた。
— ――飜弄さる 『蜻蛉』 青空文庫
社長に泣きつけば自分だけはまだ入れて呉れるかも知れないといふ位に考へてゐた彼女は、それにどう返事して好いか悪らずに、几帳面に坐つてさへゐれば好いことにしてゐた。
— ――飜弄さる 『蜻蛉』 青空文庫
しかも僕の渇いた心は、渇者が水を求めるやうに、自然にそれの方へ引きつけられる。
— 萩原朔太郎 『流行歌曲について』 青空文庫
汝の獲たるケチくさき名譽と希望と、汝の獲たる汗くさき錢を握つて勢ひ猛に走り行く自動車の後枯れたる街樹の幹に叩きつけよ。
— 萩原朔太郎 『氷島』 青空文庫
幼年時代には、壁に映る時計や箒の影を見てさえ引きつけるほどに恐ろしかった。
— 萩原朔太郎 『僕の孤独癖について』 青空文庫
ふぶき萩原朔太郎くち惜しきふるまひをしたる朝あららんらんと降りしきる雪を冒して一目散にひたばしるこのとき雨もそひきたりすべてはくやしきそら涙あの顏にちらりと落ちたそら涙けんめいになりて走れよひたばしるきちがひの涙にぬれてあららんらんと吹きつけるなんのふぶきぞ青き雨ぞや
— 萩原朔太郎 『ふぶき』 青空文庫
作例 · 標準
この歌は、子供の頃によく聞いていた来付けのメロディーだ。
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久しぶりに故郷に帰ると、来付けの風景に心が和んだ。
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彼はこの店の来付けの客で、いつも同じ席に座る。
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