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職人肌

しょくにんはだ
名詞
1
標準
spirit of a true craftsman
文例 · 用例
主人は京都の浄雪の門から出た昔気質の職人肌、頑固の看板と人から笑はれてゐた丁髷を切りもやらぬ心掛が自然その技の上にあらはれて、豪放無類の作りが名を得て、関東関西の取引の元締たる久宝寺町の井筒屋、浪花橋の釘吉、松喜、金弥などと云ふ名高い問屋筋の信用も厚く、註文引きも切らずと云つた状態であつた。
幸田露伴 名工出世譚 青空文庫
父親は律義な職人肌で、酒も飲まず、口数も尠なかったが、真面目一方の男だけに、そんな新太郎への小言はきびしかった。
織田作之助 妖婦 青空文庫
あれで巴里歸りだなどゝ片腹痛いといふ樣なことが幾分職人肌のべらんめえ口調が交りつゝ語られた。
長塚節 記憶のまゝ 青空文庫
観音堂裏は、昔の不夜城の入口で、今僅かに玉ころがしや空気銃、夏向きには鮒釣りなどで、職人肌の兄貴連を引きつけて居るが、弦歌のひゞきぱたりと絶えて二三の曖昧宿に、臨検におびえながら出入りする白い首が闇にうごめくだけではたゞもう淋しさの上塗りをするだけである。
小酒井不木 名古屋スケツチ 青空文庫
シゲは全く古い職人肌の亭主をもって、脚気の乳をのまして赤ン坊に死なれたり、これまでの工場が駄目になると、只身を落した気易さだけに満足して時代おくれの小工場へ落着く。
宮本百合子 徳永直の「はたらく人々」 青空文庫
そういう人でありますから、もとより職人肌ではないわけですが、職人でないために、あれだけ後に残るだけの陶器が出来たのです。
北大路魯山人 私の作陶体験は先人をかく観る 青空文庫
仁清は陶器作家として、優れた手腕の持主であることは勿論であるが、この人元々職人肌の作家であって、芸術的な一本気の人であると言い切れない。
北大路魯山人 古器観道楽 青空文庫
事実、我々が見まして、穎川は調子の高い、しっかりした創作の出来る立派な芸術家であって、職人肌ではありません。
北大路魯山人 古器観道楽 青空文庫