弟君
おとうとぎみ
名詞
標準
younger brother
文例 · 用例
某をば妙解院殿御弟君|中務少輔殿立孝公の御旗本に加えられ御幟を御預けなされ候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書』 青空文庫
斎王として伊勢へおいでになる時に始まった恋が、幾年かの後に神聖な職務を終えて女王が帰京され御希望の実現されてよい時になって、弟君の陛下の後宮へその人がはいられるということでどんな気があそばすだろう。
— 絵合 『源氏物語』 青空文庫
從兄弟君、怒つたのかい。
— 石川啄木 『漂泊』 青空文庫
従兄弟君、怒ツたのかい。
— 石川啄木 『漂泊』 青空文庫
籌子夫人は十一歳の時に、鏡如様のお許嫁として、大谷家へ入輿せられ、幼き日より朝夕を、武子姫と共に――良致男爵は籌子夫人の弟君に当られます。
— 長谷川時雨 『九条武子』 青空文庫
館の殿と云うのは二十の声をおととしきいたばかりの若人、ともにすむ母君と弟君、二人ながらこの世の中に又とかけがえのない大切な一人きりの方達で有る。
— 宮本百合子 『錦木』 青空文庫
家族の中の男どころか世の中すべての男よりも勝った美くしさとやさしい思をこの胸にたたんで居る弟君は誰もその名親のつけた名を云うものはなくてこの頃噂にたかい物語の主人公の名をそのまま呼んで「光君」、二十を一つ前の花ざかりの年で有る。
— 宮本百合子 『錦木』 青空文庫
なまめいたそらだきの末坐になみ居る若人の直衣の袖を掠めると乱れもしない鬢をきにするのも女房達が扇でかおをかくしながら目だけ半分のぞかせては、陰から陰へ、「マア御らんなさいませ、あの弟君を!
— 宮本百合子 『錦木』 青空文庫
作例 · 標準
例句