食い残し
くいのこし
名詞
標準
leftovers
文例 · 用例
そこには、中隊で食い残した麦飯が入っていた。
— 黒島伝治 『渦巻ける烏の群』 青空文庫
食い残したパンに味噌汁をかけないようにした。
— 黒島伝治 『渦巻ける烏の群』 青空文庫
友人の話であるが、百貨店の食堂へはいって食卓を見回し、だれかの食い残した皿が見つかると、そこへゆうゆうとすわり込んで、残肴をきれいに食ってしまって、そうして、ニコニコしながら帰って行くという人もあるそうである。
— 寺田寅彦 『涼味数題』 青空文庫
食い残して捨てるという事ぐらい完全な浪費は無いと思っている。
— 太宰治 『佐渡』 青空文庫
佐古を追っぱらったあとの応接間へ多鶴子が再びはいって来ると、いままで佐古が腰かけていた椅子に豹一がいて、多鶴子が食い残したチョコレートをむしゃむしゃ食べていた。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
私は苦しい努力をして左腕を紐の許すかぎり伸ばし、鼠が食い残しておいてくれた食物のわずかな残りを手に入れた。
— THE PIT AND THE PENDULUM 『落穴と振子』 青空文庫
支那でも『論衡』に鼠一|筐を渉れば飯|捐てて食われず、古アングロ・サキソン時代に英国で犬や鼠の食い残しを知って食ったら神頌を百遍、知らずに食ったら五十遍唄わせた(一八四六年板、ライトの『中世英国文学迷信歴史論文集』巻一、頁二四一)。
— 鼠に関する民俗と信念 『十二支考』 青空文庫
もし葉子が素直な女だったら、かえって食い残しというほどの遺産はあてがわれていたに違いない。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫