一片
ひとひら
名詞頻度ランク #27617 · 青空 0 例
標準
(one) leaf
文例 · 用例
今、この悲しい詩人の霊は、雑司ヶ谷の草深い墓地の中に、一片の骨となって埋まっている。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
蒼白くて頬の落ちた顔に力なけれど一片の烈火瞳底に燃えているように思われる。
— 寺田寅彦 『根岸庵を訪う記』 青空文庫
そのせいでもあるか、重兵衛さんが真白な歯の間へ真白なにんにくの一片をくわえて、かりかりと噛み切る光景が鮮明なクローズアップとなって想い出される。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
ほとんど腐朽に瀕した肉体を抱えてあれだけの戦闘と事業を遂行した巨人のヴァイタルフォースの竈から迸る火花の一片二片として、こういう些細な事柄もいくらかの意味があるのではないかと思われるのである。
— 寺田寅彦 『子規の追憶』 青空文庫
各自の望みを追うに暇のない世人は、たまに彼の萎びた掌に一片の銅貨を落す人はあっても、おそらくはそれはただ自分の心の中の慈善箱に投げ入れるに過ぎぬであろう。
— 寺田寅彦 『凩』 青空文庫
一片の旨い氷を口に入れてもらう。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
雪の形 試みに降る雪の一片を帽子なり袖なりに受けて細かに験査して見れば、綿や毛のようなものではない規則正しい六稜形の結晶を成している事がわかる。
— 寺田寅彦 『雪の話』 青空文庫
渝らぬ契りの誰れなれや千年の松風颯々として血汐は殘らぬ草葉の緑と枯れわたる霜の色かなしく照らし出だす月一片何の恨みや吊ふらん此處鴛鴦の塚の上に。
— 樋口一葉 『別れ霜』 青空文庫
作例 · 標準
風に舞う桜の一片が、水面に静かに落ちた。
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机の上に、読みかけの手紙から一片のメモが落ちていた。
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彼の心には、一片の疑いもなかった。
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