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懐古的

かいこてき
形容動詞
1
標準
nostalgic
文例 · 用例
更衣母なん藤原氏なんめり 平安朝の文化に対して、蕪村は特殊の懐古的|憧憬と郷愁とを持っていた。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
例えば藪入やよそ目ながらの愛宕山藪入のまたいで過ぬ凧の糸 など、すべて同じ情趣を歌った佳句であるが、特にその新体風の長詩「春風馬堤曲」の如きは、藪入の季題に托して彼の侘しい子守唄であるところの、遠い時間への懐古的郷愁を咏嘆している。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
私は少し興奮して孟買の私達の邂逅に懐古的な黒い騎士の心をもって、 ――アダ、できることなら貴女のために私は何かすることはないかと思うのです。
吉行エイスケ 孟買挿話 青空文庫
私もまた、ここに三年ゐたおかげで、ひどく懐古的になつて、義太夫に熱中してみたり、また、次のやうな浪曼性を発揮するやうな男になつた。
太宰治 津軽 青空文庫
鷹匠町、紺屋町などの懐古的な名前は何も弘前市にだけ限つた町名ではなく、日本全国の城下まちに必ず、そんな名前の町があるものだ。
太宰治 津軽 青空文庫
後者は、前方への進展の見とおしとその社会的なよりどころを見失った文学の懐古的態度として現れたのであったが、時代の急激なテムポは、微温的な懐古調を、昨今は、花見る人の長刀的こわもてのものにし、古典文学で今日の文学を黙せしめようとするが如き不自然な性格を付加して来ているのである。
宮本百合子 文学上の復古的提唱に対して 青空文庫
その社としては懐古的な意味をもった催しであったが、主幹に当る人はそのテーブル・スピーチで今日社が何十人かの人々を養って行くことが出来るのも偏に前任者某氏の功績である云々と述べた。
――雑誌ジャーナリズムの理想性と現実性―― 微妙な人間的交錯 青空文庫
晩年の母は、懐古的になるとともに祖父西村茂樹の現代にあっては保守というべき側面ばかりを影響された。
宮本百合子 青空文庫