倒懸
とうけん
名詞
標準
hanging (someone) upside down
文例 · 用例
煤煙にとざされた大都市の空に銀河は見えない代わりに、地上には金色の光の飛瀑が空中に倒懸していた。
— 寺田寅彦 『試験管』 青空文庫
第五章 遽に千葉に行く事有りて、貫一は午後五時の本所発を期して車を飛せしに、咄嗟、一歩の時を遅れて、二時間|後の次回を待つべき倒懸の難に遭へるなり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
彼はこの人の世に、さばかり清く新くも、崇く優くも、高く麗くも、又は、完くも大いなる者在るを信ぜざらんと為るばかりに、一度は目前睹るを得て、その倒懸の苦を寛うせん、と心|※くが如く望みたりしを、今却りて浮萍の底に沈める泥中の光に値へる卒爾の歓極まれればなり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
火煩、熱湯、倒懸地獄と。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
さらぬだに、凶年と兵乱とに苦める天下の蒼生は、今や彼等が倒懸の苦楚に堪ふる能はず、斉しく立つて平氏を呪ひ、平氏を罵り、平氏に反き、空拳を以て彼等が軛を脱せむと試みしなり。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
二ひきの蛙はとうとうけんかをはじめました。
— 新美南吉 『二ひきの蛙』 青空文庫
」 次郎は、しばらく顔をふせて、考えこんでいるふうだったが、少し言いにくそうに、「僕、とうとうけんかしちゃったんだ。
— 第四部 『次郎物語』 青空文庫
作例 · 標準
敵を倒懸にして晒し者にするのは、昔の残忍な刑罰だった。
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彼は、倒懸の状態で尋問を受け、ついに秘密を白状した。
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危険な状況で、ロープを使って崖から倒懸で降りる練習をした。
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