雲上
うんじょう異読 うんしょう
名詞
標準
above the clouds
文例 · 用例
ありゃもう自然、天然と雲上になったんだな。
— 泉鏡花 『外科室』 青空文庫
耳の注意を振り向けるあらゆるところに、潺湲の音が自由に聴き出され、その急造の小|渓流の響きは、眼前に展開している自然を、動的なものに律動化し、聴き澄している復一を大地ごと無限の空間に移して、悠久に白雲上へ旅させるように感じさせる。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
故郷を捨て、南京に出て来た事さえ精一ぱいであった自分が、さらに万里を踏破して独逸国に留学するにはどうしたらよいか、まるで雲上の楼閣を望見するが如き思いであった。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
屡雲上高貴ニ咫尺シ、身ヲ持スルコト謹厳|恬淡ニシテ、芸道ニ精進シテ米塩ヲカヘリミズ。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
材は脚下にふまへて、衣裳しらべをする如くに、その場その場の作家の想ひにふさはしき数々を取りあげ、或ひは材を雲上にかかげて、切なる憧れの糸をもつて意に添ふもののみを引き降して――も関はぬ、材は作家にとつては副食物だ。
— 牧野信一 『新興芸術派に就いての雑談』 青空文庫
その上小生は、芸術は、常々生活線上の雲上にこれを求める質でありますから生活そのものに於ては最も簡明なる思ひなきものゝみを望みます。
— 牧野信一 『附「歌へる日まで」』 青空文庫
何に換へても、強いといふ自信が弥が上にも私達を悦楽の雲上に遊ばせた。
— 牧野信一 『武者窓日記』 青空文庫
明治十四年三月の新富座初演で、名題は「天衣紛上野初花」と云うことになっているが、黙阿弥は明治七年十月の河原崎座で「雲上野|三衣策前」の名題のもとに同じ題材を取り扱っている。
— 岡本綺堂 『寄席と芝居と』 青空文庫
作例 · 標準
例句