襟首
えりくび
名詞
標準
nape of the neck
文例 · 用例
提灯の灯で透かしてみるとかの藤吉なので、この野郎、今度はおれを殺しにでも来たのかと、襟首をつかんで内へ引き摺り込む。
— むらさき鯉 『半七捕物帳』 青空文庫
火のついた吸いがらは、帽子から、辷って襟首に落ちた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
次のページにはリエナが戸外のベンチで泣いているところへクジマが子ねこの襟首をつかんで頭上高くさし上げながらやって来る。
— 寺田寅彦 『火事教育』 青空文庫
人見は星野の真似をして襟首に巻いていた古ぼけたハンケチに手をやって結びなおしながら上眼で園を見やった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
大刀を突着けの、物凄くなった背後から、襟首を取ってぐいと手繰つけたものがあったっさ。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
美女は立直って、「お蔭様で災難を、」 と襟首を見せてつむりを下げた。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
避けて通らん術も無く、引返すべき次第にあらねば、退けよ、退れと声を懸くれど、聞着けざるか道を譲らず、馬丁は焦立ちてひらりと寄せ、屑屋の襟首むずと攫めば、虫の呼吸にて泣叫ぶを、溝際に突放して、それというまま砂烟を揚げぬ。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
」と起上りて、「襟首を放した、放した。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
作例 · 標準
寒い冬の朝、コートの襟首から入り込む容赦ない冷気に思わず身を震わせた。
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「おや、襟首のところにタグが飛び出しているよ。ほら、中に入れてあげよう。」
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彼は緊張のあまり、ネクタイを少し緩めてワイシャツの襟首を指で広げた。
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床屋でハサミの音が小気味よく響く中、襟首をなでるカミソリの冷たい感覚に背筋が伸びた。
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