奇癖
きへき
名詞
標準
strange habit
文例 · 用例
例の奇癖は斯いふ場合にも直ぐ現はれ、若しや珍石ではあるまいかと、抱きかゝへて陸に上げて見ると、果して!
— 國木田獨歩 『石清虚』 青空文庫
この女は大川氏の猟奇癖に知ってか或いは知らずにかいつの間にか乗って仕舞って、その表皮がいつか奇矯に偽造され、文壇の見せ物になって居るに過ぎない。
— 岡本かの子 『鶴は病みき』 青空文庫
人には奇癖のあるものにて、此婦人太く蜘蛛を恐れ、蜘蛛といふ名を聞きてだに、絶叫するほどなりければ、況して其物を見る時は、顔の色さへ蒼ざめて死せるが如くなりしとかや。
— 泉鏡花 『妖怪年代記』 青空文庫
相変らず奇癖を発揮するもんだ。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
私はこの日誌の初めの方にそれを挙げたと思うが、船長の奇癖のうちに、彼はけっして他人を自分の部屋へ入れないことがある。
— 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 『世界怪談名作集』 青空文庫
そしてこの奇癖にも、他のすべての彼の癖と同様に、私はいつの間にか陥って、まったく投げやりに彼の気違いじみた気まぐれに身をまかせてしまった。
— THE MURDERS IN THE RUE MORGUE 『モルグ街の殺人事件』 青空文庫
実はね、これは僕の奇癖でね、お酒の酔いが飽和点に達すると、たちまちこんな工合のくしゃみが出るんです。
— 太宰治 『斜陽』 青空文庫
それに政吉は当時師匠の没後ずっと師宅に寝泊まりをしていて、遠慮のない男で、夜になると、酒を火鉢で燗をしてのむなど甚だ不行儀で、そのくせ、必要な客との応対などは尻込みをして姿を隠すなど、なかなか奇癖のある人物で、私とはどうも性が合いかねました。
— 身を引いた時のことなど 『幕末維新懐古談』 青空文庫
作例 · 標準
彼は寝る前に必ず壁の角を三回叩くという奇癖を持っていて、友人たちを驚かせている。
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偉大な芸術家の中には、常人には理解しがたい奇癖を持っている者が少なくない。
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自分の耳たぶを触りながらでないと本が読めないなんて、ずいぶん変わった奇癖だね。
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誰にも迷惑をかけない程度の奇癖なら、その人の個性として笑って許せるものだ。
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